daikosh's blog

1日1アウトプット

デフォルト・モード・ネットワーク。アインシュタイン。脳。

 

「現代物理学の父」とも評されるアルベルト・アインシュタイン。いま、切り刻まれた彼の脳が、世界中に散乱しているという事実を皆さんはご存知だろうか。私は録画してあったNHKスペシャルの「アインシュタイン消えた"天才脳"を追え」を見る前まで、この事実を知らなかった。

www6.nhk.or.jp

 

もちろん、遺族は彼の脳の解剖を承諾していているが、彼らもアインシュタイン自身も、全世界に散らばるとは夢にも思わなかっただろう。

 

ちなみにアインシュタイン相対性理論が有名だが、彼がノーベル物理学賞を受賞したのは光量子仮説に基づく光電効果についてである。「特殊相対性理論」、「光量子仮説」に「ブラウン運動の理論」を加えた3つの論文を彼は26歳の時に発表したのだが、それらが全てそれ以前の常識を覆す大発見であったため、その年の1905年は「奇跡の年」と呼ばれている。

 

彼の脳が科学者・医師達を惹き付けるのは当然であり、どのような構造をしているのかを研究することは科学全体にとっても有意義であることは言うまでもない。事実、彼の脳は彼の死後、解剖を担当したトーマス・ハーヴィーという病理学者が研究を試みたのだ。しかし、研究に限界を感じた彼は、アインシュタインの脳を240のブロックに切り刻み、全世界の医師に少しずつ配布したそうなのだ。ところが、ハーヴィーが死んだ今、それらのブロックの行方は誰も把握していないそうなのだ。

 

そこで、NHKはこの脳の破片を探す特集として今回の番組を制作したようなのだ。最終的に、240ブロック中、直接確認できたのが134、情報のみが14、で残りの92は不明という結果であった。

 

前置きが長くなってしまったが、それらのブロックから分かったアインシュタインの脳の特色はなんだったのだろうか。未だに分かっていないことも多いそうなのだが、一つ確実に言えるとされていることが紹介されていた。それが、デフォルト・モード・ネットワークである。この番組を見て初めて知った言葉なのだが、これがアインシュタインの脳では発達していたそうなのだ。

デフォルト・モード・ネットワークとは、人間がリラックス状態の時に脳が勝手に点と点を結びつけるような神経活動のことで、この機能によって人間は新しい発見やイノベーションを生むそうなのだ。この機能に関わる脳の部位が判断や推論に関わる前頭葉頭頂葉であり、アインシュタインの脳は一般的な脳に比べて前頭葉頭頂葉のシワの数が多く、より発達していたそうなのである。

 

確かに、私もこのデフォルト・モード・ネットワークについては思い当たる節がある。現に、このブログの記事のアイデアというのは大抵風呂に入っている最中、もしくは登校の歩行中に思いつくことが多い。無意識のレベルで連想ゲームのように様々な点と点が繋がっていくのである。散歩が日課でその最中に新しいアイデアを思いつくと言っている科学者や実業家は多いが、デフォルト・モード・ネットワークのことを知ると理にかなっていることがわかる。

こういった事実を知ると、人間という生き物がいかによくできているか実感する。机の前でずっと集中して考えているだけでは何も新しい発想は生まれないのである。ぼぉっとリラックスすることも必要なのだ。アインシュタインはその塩梅が上手かったのだろう。

 

 

ちなみにブログ毎日更新を初めて一ヶ月たった際に、スティーブ・ジョブズの"Connecting the dots"という言葉を使ってブログの記事の書き方について書いているので貼っておく。 

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