daikosh's blog

1日1アウトプット

結婚記念日。硬度。

 

金婚式や銀婚式という言葉がある。結婚して25年の節目を祝うのが銀婚式で、50年目が金婚式である。これらはよく知られていると思うのだが、紙婚式という言葉をご存知だろうか。これは結婚一年の節目のことを指す言葉だそうだ。同様に、結婚二年目、三年目と、かなり細かく決められているようだ。下のサイトにそれらがまとめてあった。

 

shouzougakoubou.com

 

1年 紙婚式
2年 藁(わら)婚式
3年 革婚式
4年 花婚式
5年 木婚式
6年 鉄婚式
7年 銅婚式
8年 ゴム婚式
9年 陶器婚式
10年 錫(すず)婚式、アルミ婚式
11年 鋼鉄婚式
12年 絹婚式、亜麻(あま)婚式
13年 レース婚式
14年 象牙婚式
15年 水晶婚式
20年 磁器婚式
25年 銀婚式
30年 真珠婚式
35年 珊瑚婚式
40年 ルビー婚式
45年 サファイア婚式
50年 金婚式
55年 エメラルド婚式
60年 ダイヤモンド婚式

結婚記念日早見表|銀婚式・金婚式より)

 

このように「”素材”+”婚式”」という名称になっている。なぜこの話をしているかというと、この表と一緒に次のようなことが書かれてあったからだ。

 

 夫婦の絆の強さを表すように、年月が経過する毎に柔らかいものから硬いものに名前が変わっていきます。

結婚記念日早見表|銀婚式・金婚式より)

 

なるほど。「柔らかいものから硬いものに」素材が変わっていっているのだ。。。

 

 

いやちょっと待てよ。金は銀より柔らかかったはずである。確かにダイヤモンドは硬いが、真珠や珊瑚はそれほどにも硬いだろうか。私はこれらの疑問を抱いてしまったのだ。

ということで、この疑問に答えるべく、それぞれの素材の硬度を調べてみようと思ったわけである。

 

【方法】

硬度の定量的な指標は、工学の世界で一般的に用いられているビッカース硬さを用いた。なお、ダイヤモンドやルビーなどの宝石類にはモース硬度が用いられているが、以下のサイトを参考にしてビッカース硬さに換算した。

宝石の硬度 モース硬度 ビッカース硬度 ヌープ硬度

紙や絹など、そもそも硬度がないものは除外した。また、ビッカース硬さに幅があった場合、最大値と最小値の平均値を採用した。鋼鉄は一般的に用いられているSUS400を採用した。

 

【結果・考察】

素材 結婚年数 [年] 硬度 [HV]
6 110
7 369
錫・アルミ 10 30
鋼鉄 11 130
象牙 14 100
水晶 15 1103
磁器 20 2350
25 25
真珠 30 200
珊瑚 35 140
ルビー 40 2100
サファイア 45 2300
50 22
エメラルド 55 1425
ダイヤモンド 60 7000

 

(参考URL:

金属の硬度の一覧表と比較

天然石の豆知識

SS400の規格|SS400(一般構造用圧延鋼材)の機械的性質、耐力、硬度、降伏点、引張強さ、成分について

各種物質の硬度(モース硬度)

 

この結果をグラフにしたものを以下に示す。

 

f:id:daikosh:20200126004229p:plain

 

縦軸がビッカース硬さ、横軸が結婚年数である。図から分かるように、結婚年数が増大するにつれて、名称に用いられる素材の硬度が線形的に増大するという傾向は得られなかった。従って、「柔らかいものから硬いものに」なっているという表現は適切ではないことが分かった。しかし、相関係数を計算したところ0.652219となり、結婚年数と素材の硬度に正の相関が多少なりともあることが分かった。従って、「結婚年数が増大すると、素材の硬度は高くなる確率が高くなる」ということは言えるはずである。

 

【結論】

結婚年数とその節目の記念を指す言葉に使用される素材の硬度との関係性を調べたところ、以下のような結論が得られた。

・結婚年数が長くなるに連れて、その節目の記念の名称に用いられている素材の硬度が線形的に高くなるわけではない。

・その相関係数は0.652219となり、正の相関があることが分かった。

・結婚年数が増加すると、素材の硬度は高くなる確率が高くなることが分かった。

 

 

 

というおふざけは置いておいて、そもそも記念日の名称に用いられている素材は硬さで選ばれているわけではなく、「弾力性のある2人の生活を」といった意味で「ゴム婚式」、「永い年月を経て成長する珊瑚に例えて」といった意味で「珊瑚婚式」という具合にそれぞれに意味があったり、その素材に関連したプレゼントを贈り合うといったような理由で選ばれているようだ。詳しくは以下のサイトを参照されたい。

 

wedding.gnavi.co.jp

 

以上、ちょっとした思いつきでやってみただけでした。