daikosh's blog

1日1アウトプット

時間の方向と利き手。

 

母校の吹奏楽部のバンドトレーナーが今年の3月に還暦を迎えられる。それに伴って、先生の還暦演奏会を有志で企画したのだが、私はその実行委員をやっている。そこで名簿や会計などを私がGoogleスプレッドシートを利用して管理しているのだが、会計用のシートについてある指摘を受けた。私は特に何も考えずに「支出」の欄を左に、「収入」の欄を右に配置していたのだが、逆のほうが見やすいと言われたのである。これは何もおかしな指摘ではなく、ほとんどの決算書や予算案などでは、「収入」の欄の右に「支出」の欄が書いてあるのが自然であるはずだ。ということで素直に順序を逆に直したのだが、ここでふと考えたわけである。

「なぜこのような順序が自然と感じるのだろうか。」

その答えは、おそらく時間的な要素を反映させているからだとすぐに思いついた。どういうことかというと、お金の流れを考えると普通「収入」を得た後「支出」する。従って「収入」→「支出」といった順序になったのだろう。

しかし、ここで新たな疑問が生まれた。「なぜ我々は時間の流れる方向を左から右に(→)表現することが自然だと思うのだろうか。」

そもそも時間という概念は方向性こそあるが、3次元空間、2次元平面からは独立している。従って、時間の方向は別に右から左でも、下から上でもなんでもいいはずなのだ。しかし、我々はなんの違和感もなく左から右に書いている。きっとその慣習は文章を書く向きが関係しているのだろう。欧米の言語を中心に、世界のほとんどの言語は左から右に文章を書く。またその影響もあって、科学の世界では時間軸は左から右に(→)矢印を書く。ではなぜ多くの国で左から右に文章を書くのだろうか。これには利き手が関係しているというのが私の考えである。この世の中の多くの人は右利きであるが、右利きにとって書きやすい方向は言うまでもなく左から右である。それは、自分が書いた字、書こうとしている字が認識しやすく上、反対方向(右から左)に書いてしまうと、手の平で書いた字を消しかねないからである。右利きが多いと勝手に判断したが、念の為に全世界の左利きと右利きの割合を調べてみたところ、9割が右利きだそうだ。その理由として、以下のように述べられている。

 

人類は左脳が発達することにより、右半身、つまり右手の機能も発達してきた

なぜ、右利きが多いかという素朴な疑問がスッキリ!! 右利き、左利きを決める遺伝子が判明。追記あり | 五本木クリニックより)

 

ただし、現在では社会全体が右利きの世の中になっており、矯正されている人も少なくないため、現在の割合が文章の向きに影響を与えたということに直接はつながらないだろう。いずれにせよ、時間の方向の感覚は遺伝子レベルで決定されているのではないかと考えを巡らせていたのであった。

 

www.gohongi-clinic.com