論文。レポート。ルール。体裁。理系。【情報】
公聴会を終え、その時に受けた指摘を反映させた修士論文も仕上げた。製本も終えたので、後はバレンタインデーである提出日を待つだけとなった。
ところで、私は几帳面なタイプなので論文を書いていると細かなルールに拘るのだが、研究室の同期の文書を見てみると案外適当な人が多い。もちろん体裁以上に内容が重要なのは言うまでもなく、そもそも修士論文などほとんど誰にも読まれないためそこまで拘る必要性はないのだが、自己満足のために私はきちんとしたい質なのである。
そこで、同じような考え持った人に向けて、今回の記事では細かなルールをまとめておきたいと思う。言うまでもないがこれは一つのルールであり、分野や学会などによって異なってくるかもしれないので、あくまでも参考程度にしていただきたい。ちなみに、下記のルールは、機械学会のルールがベースとなっている。
◯フォント
フォントは基本的に
日本語→MS明朝
英語(ローマ字)→Times New Roman
を使用するべきだろう。ちなみに、Power PointなどのスライドではMS明朝やTimes New Romanでは線が薄く、見にくくなってしまうので
日本語→MSゴシック
英語(ローマ字)→Arial, Tahoma
などを利用するべきだろう。
◯図表(Fig. and Table)
基本的に図表内はすべて英語で記載する。この際のフォントについても、Times New Romanに統一すると良いと思う。
またFig.につられて、Table.1のように記す人がいるが、"."は省略しているという意味である。従って、Figure 1→Fig. 1ということであり、Table 1と書くべきである。
そもそも、私はMicrosoft Wordで論文やレポートを書く場合は、相互参照機能をフル活用するべきだと考えている。図表番号を自動的に管理してくれる。ちなみに、機械学会では、文章中では図1のように書き、実際の図の下にはFig.1のように書く必要がある。個人的にこのルールは美しく上、相互参照機能を使うと文章中にもFig.1のように表記されて図1に修正する必要があるので嫌いだ。
ちなみに図表番号だけでなく、見出しや数式などにも相互参照は利用できる。詳しくは下のサイトを参照されたい。
◯変数、関数
数式内の変数と関数には基本的にアルファベットやギリシャ文字を用いるわけだが、
変数→斜体(イタリック)
関数→立体(ローマン)
で書くのが正しい。
例:Asinx, logx
Wordでの数式の書き方については以下の記事を参照されたい。
◯単位
単位は立体(ローマン)で書き、数字と単位の間には半角のスペースを入れる。また、よくあるミスだが、5.0 [N]のように大括弧([])は文章中にはつけない。ただし、グラフの縦軸・横軸のラベルの単位には大括弧を使用し、無次元の際には-を入れる。","の後ろに書いたある論文もみたことがある。
例:5.0 N, 3 mm, Time [s] (Time, s), Dimensionless length [-]
◯ラテン語
"i.e."や"et al."などのラテン語を使用する場合は、"i.e."、"et al."のようにイタリックにする。
◯英題、タイトル
英文の題名は通常、すべて大文字にするか、前置詞以外の初めの文字を大文字にした形にする。例:Influence of Lubricant Properties on Elastohydrodynamic Lubrication
◯句読点
これは常識だが、句読点には「、。」ではなく「,.(全角)」を使用する。ただし、数字やローマ字などの半角文字をなどの間に使用する場合、「,(半角)」を使用する。
例:試験片A, B, Cにはそれぞれ1.0 N, 2.0 N, 3.0 Nの引張荷重を加えた.
以上、あまり気にされていない細かなルールを羅列してみた。