daikosh's blog

1日1アウトプット

食の起源。ご飯。

 

1週間ほど前に録画していたNHKスペシャル「食の起源」シリーズを見たので、まとめておく。このシリーズは、我々が普段食べている食べ物がどのように体に影響しているかを、生物・人類の進化と紐付けてわかりやすく説明してくれていた。

 

www6.nhk.or.jp

 

第一週目は日本人の食卓に欠かせないご飯、つまり米である。糖質オフが流行っておりご飯を避けた食事をしている人が増えているようだが、果たして本当に米は健康に良くないのだろうか。結論を先に書いておこう。

 

米は栄養満点の食材であり、日本人は毎食茶碗1杯程度食べるのが理想だそうだ。

 

それでは、生物の歴史から人類がどのようにご飯を獲得してきたかを見ていこう。

32億年前、大繁殖した植物プランクトン光合成により、糖と酸素を作り始めた。それに伴って、糖からエネルギーを生み出すことができる微生物が誕生する。そのとき、単細胞生物であった我々の祖先はその微生物を体内に取り込むことにより、糖を食べて体内の微生物にエネルギーを作り出させるという進化を遂げる。このことからも分かる通り、糖は最も重要なエネルギーの根源であり、我々人類にとっても極めて必要な栄養素であると考えることができる。

 

時は過ぎて700万年前。我々の祖先は住む場所を木の上から地上に移し、二足歩行を始めたのはいいものの、他の動物に比べて圧倒的に走るのが遅いためなかなか食料にありつけなかったようだ。そこで、彼らは地面に落ちていたどんぐりや地下茎をそのまま食べていたそうなのだ。味はものすごくえぐく、にがかったことは誰にでも想像できるはずだ。そうしている内に、我々ホモサピエンスの親戚であるホモエレクトロが火を使い始める。これが食の第一次革命である。どんぐりや地下茎を焼くことで、味は甘くなり、効率よくでんぷんを摂取することに成功。分解されたブドウ糖が脳に集中し、人類は進化したそうなのだ。

 

そしてまた時は過ぎ今から1万年前。一部の地域で、人類は稲作を始める。これが食の第二次革命である。米にはでんぷんだけでなく、必須アミノ酸やタンパク質、食物繊維、ビタミンなどが含まれているため、最強の栄養食と言っても過言ではないのだ。そして、この米を大量に摂取するようになった一部の人類はご飯に適したからだに進化していく。その例が日本人である。

ご飯を口に入れて噛むと、日本人は外国人に比べて早く甘みを感じ始めるそうなのだ。これは日本人の舌に存在しているアミラーゼ遺伝子の数が多いことを意味し、でんぷんを早く分解している証拠だそうだ。これが多ければ多いほどインスリンの分泌を抑え、肥満を抑制してくれる。つまり、日本人を代表とする米を食べる文化を持った人類は、米を食べても太りにくい体質に成っていったということなのだ。

 

 

 

以上、ざっとまとめてみた。最後にコメンテータの人がご飯を減らしてデザートを食べるというのはナンセンスであり、ご飯と砂糖は別物であるという話をされていた。当たり前といえば当たり前なのだが、ご飯を単に糖質として捉えている人にとっては目からウロコだったのではないだろうか。我々日本人がご飯を食べてきたことは理にかなっており、我々の体もそれに適応するように進化してきたのである。しかし、現代では麺、パン、スイーツなど簡単に大量の糖質が一気に取れてしまうのである。従って、我々はご飯を食べつつも、しっかりと糖質をコントロールする必要があるのだ。結局はバランスの取れた食事に行き着くのである。