daikosh's blog

1日1アウトプット

仏教の悟りとは。ー誤った仏教の教えの危険性ー

 

個人的な話だが、今日は学会に出ており、あまりまとまった時間がとれなかったため軽い記事を書きたいと思う。前回までで、ざっと仏教が日本に伝来するまでの流れを紹介した。今回は誤った仏教の教えと、それらの危険性について話したいと思う。具体的にいうと、輪廻転生、カルマ(業)などの思想である。実はこれら全てはバラモン教や、中国の儒教道教などの思想が仏教と混ざってできたものであり、釈迦はこれら全てを否定している。

輪廻転生とは、死んであの世に行った魂が現世に戻ってくるという考え方である。この考えのみを信じることは特に問題はない。しかし、これにカルマ(業)という思想が加わると、非常に危険な思想と化す。カルマとは現世での行いのことを指し、それに応じて来世の境遇が決まるという思想である。言い換えると、前世の行いが良ければ現世で良い境遇が与えられ、反対に悪ければ現世では悪い環境で生きていくことを強いられるということになる。この思想は非常に危険で、自爆テロや、差別の根拠となるのである。これは特にバラモン教カースト制度に用いられている思想なのだが、前世の行いが悪いため悪いカーストにいるのだという説明を可能としてしまうのである。すなわち、生まれながらにして人間には階級があるという思想を正当化できてしまうのだ。ではなぜこのような思想が生まれたのだろう。それは権力者が民をコントロールしやすいからだろう。また死の恐怖を利用して布教するといったことはどんな宗教もしていることである。他にも、来世によい境遇で生まれ変われるということを信じてしまうと、現世で宗教や民族のために自爆テロを行うことが正当化されてしまうのである。これは非常に厄介な思想である。実は日本で起こったオウム真理教の事件などはこの思想が大いに関係している。

 

以上のことから、日本人も何気なく知っている(人によっては信じている)輪廻転生の考え方も、一歩間違えると危険な思想につながることがお分かりいただけたと思う。そもそも宗教というものは現世をより良く生きるものに存在するものであるはずだ。それに前世や来世というものを持ち出してしまうと、おかしなことになってしまう。宗教や哲学を学べば学ぶほど、人間はいま(現実)を見ていま(現実)を生きるべきであるということに気付かされる。