理性と本能。

「人間と動物の違いは、理性の有無である。」

これに似たようなことは誰しも耳にしたことがあるだろう。動物は本能に従って生きており、それに対して人間は理性に従って生きている。しかし、実際のところ人間という生き物は中途半端であり動物でもある。従って、人間は理性だけではなく本能にも従って生きていると言えると思う。

なぜこんな話をしているかというと、今日研究室からの帰り道でふと考えてしまったのだ。「人間は動物と違って理性があるよな。でもその理性（と本能）に従って生きているってことは、動物にとっての「本能」が人間にとっての「本能＋理性」になっただけじゃないの？」人間から見ると動物は本能に従っていて知性のない存在のように見えているだろうし、それは事実かもしれない。ところが少し俯瞰で見てみると、理性と本能の割合は人それぞれかもしれないが、人間も本能と理性にコントロールされて生きていることになる。それにも関わらず、人間は自分が思うように行動を選択して、自分の人生を本能と戦いながらも理性的に生きていると思い込んでいる。少し滑稽ではないだろうか。では、人間をコントロールしている理性と本能を包摂した上位概念は一体何なのだろうか。好奇心？

こんなことを考えながら帰路についていたのだが、今日の記事を書きながらその答えを見つけようと思っていた。しかし、結局考察する時間があまりなく尻切れトンボになってしまったのであった 。後日時間がある時に改めて考えてみたいと思う。